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2007/01/14

国益とインテリジェンス

新書ブームが続く中,幻冬舎からも新書が創刊され
ました。企画力に定評がある幻冬舎ですから大いに
期待しています。そんな幻冬舎新書から「インテリ
ジェンス ~武器なき戦争~」
を読みました。

 ウルトラ・ダラー   インテリジェンス 武器なき戦争

偽ドル札問題を取り上げたスパイ小説「ウルトラダラー」の著者であり、国際ジャーナリストの手嶋龍一氏と外務省の情報分析のプロフェショナル、佐藤優氏の対談をまとめたものです。外交における情報戦の重要さについてべ、日本の国益を守るためにインテリジェンスを扱う専門家の育成が急であることを説いています。

ところで、もう20年も昔になりますが、落合信彦氏のスパイ小説やノンフィクションを読みあさったことがあります。JFケネディ暗殺の陰謀やキューバ危機の陰にスパイ活動があったこと、その他CIAやKGB、モサドの実態など驚愕の事実に心躍らせたものです。落合氏は世界に独自の情報網を持ち、日本のインテリジェンス能力の弱さをなげいていました。

しかし、本書を読み,日本の未来に少し希望が持てました。インテリジェンスの重要性は少しずつ認知されてきたようです。本の中では、日本人として勇気づけられるエピソードもいくつか紹介されています。

第一次湾岸戦争開戦前夜、大量のイラク空軍機がイランに移動したのをつかんだのは日本の大使館でした。また、ソ連のアンドロポフ書記長死去の情報をつかんだのも日本の外交官だったそうです。インテリジェンス能力は経済力に比例する傾向があり、日本も潜在的には高い能力を持ちます。現にカウンターインテリジェンス(スパイ活動の封じ込め)の能力は世界レベルだそうです。

最後に、残念ですが、インテリジェンスの分野でも
その発展を阻害しているのは、国益より個人や省の
利益を優先する狭い官僚意識だということです。
国の行方を担う者には、ノーブレス・オブリージュを自覚し、志と覚悟を持って欲しいものです。その為には、ルールの厳格化やシステムの再構築も必要でしょう。
しかし、基本には、すたれていく日本の伝統文化の素晴らしさを再認識し、すべき美しい国を創り上げていくという地道な取り組みが必要です。自分の国と自分の仕事に誇りが持てなければ、どんなルールやシステムも付けき刃でしかありません。

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