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2006/08/09

王監督と山際淳司,そしてヘミングウェイ

胃がんと診断され,胃の全摘手術を受けた王貞治
監督が8月2日,慶応義塾大病院を退院しました。
記者会見で「地上に帰還したな,生還できたとい
う気持ちでいます。」と述べたのは,正に実感で
しょう。その後,今後の抱負を聞かれて次のよう
に語ります。

 私には野球しかないものですから,どういう形であ
 れ野球とともに生きていくというのが,私の喜びで
 もあります。1日も早く回復してホークスに戻り
 選手たちとともにまた勝利の喜び,負けたときの
 悔しさとかそういうものを味わいたいと思います。

勝利の喜びはともかく,負けたときの悔しさを味わい
たいとは,深みのある言葉です。

王監督の言葉を聞いて,スポーツライターの
山際淳司さんの事を思い出しました。
「江夏の21球」を収めた短編集「スローカーブを
もう1球」で角川書店日本ノンフィクション賞受賞。
独特の観察眼とクールな語り口に定評があり,
スポーツ番組のキャスターも務めていました。

山際さんは,1995年に46歳の若さで亡くなります。
当時,突然の訃報に驚いたものです。
その時の病気が,奇しくも今回の王監督と同じ,
胃がん。。。

山際さんが,数々の作品を通じて伝えたかったこと
それが,王監督の言葉に集約されているのような気
がします。そしてそれはヘミングウェイの言葉へと
つながっていきます。

山際さんは,僕に次のようなアーネスト・ヘミング
ウェイの素敵な言葉を教えてくれました。山際さん
の手にかかると,単なる紹介文も絶妙にクールです。

 ふと思い出した台詞がある。ヘミングウェイが,
 ある短編小説の中でこんなふうに言っているの
 だ。
 「スポーツは公明正大に勝つことを教えてくれるし
 またスポーツは威厳をもって負けることも教えてく
 れるのだ。
 要するに・・・」
 といって彼は続けていう。
 「スポーツはすべてのことを,つまり,人生って
 やつを教えてくれるんだ。」
 悪くはない台詞だ。

  スローカーブを、もう一球     ヘミングウェイの言葉  

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